創立六十周年記念東書藝展開幕に際して
春 は さ く ら と 書 の 祭 典


会長 豆子甲水之


 この四月九日より県美・市民ギャラリー栄・サンシティギャラリーの三会場で創立六十周年記念東書藝展が催されます。人間で言えば還暦。今日の東書藝の盛会は将に歴代幹部のご努力の賜ものであり、感謝の意を込めて、歴代会長副会長の遺墨展を併催、作品集を作ります。「百花百態」「大胆な創造」を標榜してきた大先輩の珠玉の名筆を偲んでこの後に続く覚悟をもたねばなりません。
 私の記憶では、ここ十数年常にさくらの開花と重なっています。搬入口で待機するとき常に花見をしています。是は天の恵みとしか言いようがありません。そこで今年は標題のキャッチフレーズといたしました。思へば創立者大池晴嵐先生の「日展」脱退に依って始った東書藝創立時の書道界のいきさつを知る人も今は少なくなりました。ときは移り人は変わる、この地方における東書藝の存在は更に確固となりつつあります。
 四千年の伝統を誇る書藝術の新しい息吹がこの会に育つことを希ってご挨拶といたします。