71回記念展を迎えて
会長 風岡 五城


 春風の吹き渡る好季節、第71回展の開幕を迎えました。会員の皆様のご協力、役員の先生方のご尽力、そして関係各位のご支援により盛大に開催することが出来ました。心から熱くお礼申しげます。
 昨年は70回の記念展で、本会の先達を語る会を催し、また記念作品集を作るなど東書藝の70年を総括する機会となりましたが、今年はそれを踏まえてまた新たに前に進める第一歩をしるす大事な時です。過去に学ぶことの大切さは言うまでもありませんが、それを糧として未来を見据える目と心を養うこともまた必要なことです。今展がそうした契機になればと願っています。
 申し遅れましたが、この度ご入賞、ご入選されました皆様におかれましては誠におめでたく、心よりお祝いを申し上げます。これを機会として、また新たな目標に向かって努力されますよう念じます。
 本来、書というものは競うものではなかったし、特に今日においては楽しみながら自分の心を豊にしていくものだと考えるべきでしょう。競争心ではなく向上心が大事です。